ステキな金縛り

 

【ストーリー】

殺人事件の被告人の冤罪を晴らす為に、活躍するドジな弁護士。でも、被告人の無罪を証明する証人は、「幽霊」だった!?

 

【感想】

監督は、三谷幸喜

中井貴一、西田敏行、阿部寛、深津絵里、小林隆など豪華キャスト。


個人的に一番好きな登場人物は、中井貴一演じる敏腕検事「小佐野徹」。普通の人には見えない幽霊も見えてしまう特殊な能力も持つ。ただ、非科学的なことが嫌いで、最初は幽霊の「六兵衛」が見えないフリをしていた。

主人公の機転で、交通事故で他界した小佐野の愛犬「ラブ」を六兵衛が現世に連れてきて、ラブの死に目にに会えなかった小佐野は愛犬とのお別れをすることができた。(このシーンは笑いの要素も含まれているのだが、愛犬家の皆さんの胸を打つのでは?)愛犬との別れをさせてくれたお礼に、小佐野は法廷で証言することを認める。また裁判所で、小日向文世演じる霊界の役人「段田譲治」が六兵衛を霊界に強制送還しようとすると、敢然と立ち塞がり六兵衛が連れ戻されるのを防ぐ。

すっかり味方になったのかと思いきや、証言台では、六兵衛に容赦ない証人喚問で、主人公たちを圧倒する。

最後には、主人公たちの証言を認めて、裁判には負ける(?)のだが、真実を明らかにする為には、主人公たちへの協力もいとわない、「フェア」で時折お茶目な仕草も見せる、魅力的な人物。

 

もちろん、西田敏行演じる落ち武者の幽霊「更科六兵衛」と深津絵里演じる落ちこぼれ弁護士「宝生エミ」のキュートで茶目っ気たっぷりの演技にも目が離せないし、他の俳優たちもそれぞれの持ち味を活かした存在感溢れる演技で、邦画のすばらしさを実感させてくれる。

 

ユーモアに溢れてて、ほんわか笑えて、心温まる・・・。

こういう「ほんわかした作品」こそが、今の日本に一番必要とされているなのだと思う。

 

こんな作品ともっと出会えますように・・・。

 

そうここに願う。