絶えなき内紛によって、自らの命数をすり減らし、イスラム勢力ではなく、同じキリスト教徒である十字軍によって、滅ぼされたビザンチン帝国。ここで、この国の歴史が終わるなら、自分はこの国にそれほど興味は持たなかったはず・・・。

 帝国は不死鳥のように蘇るのである。しかし、蘇った帝国の前途は、決して明るい希望に満ちたものではなかった。帝国に「世界帝国」の面影は無く、皇帝たちは、厳しい現実と対峙することになる。